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never young beach ツアー初日にくるりの出演が決定

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10月3日に10インチアナログ盤『うつらない/歩いてみたら』をリリースする never young beach のツアー初日公演に、ゲストバンドとしてくるりが出演することが決定した。

never young beachは、9月23日に開催されたくるり主催の『京都音楽博覧会 2018 IN 梅小路公園』に初出演。そして今度は、10月4日に新木場 STUDIO COASTで行われるnever young beachのツアー初日公演に、くるりが出演することになる。

なお、当公演のチケットはすでにソールドアウト。ツアーファイナルの12月18日(火) 中野サンプラザ公演のオフィシャル先行受付は、9月24日正午~10月8日(月・祝)23:59まで実施中。

くるり

くるり

 


SPYAIRがB.LEAGUE 2018-19 SEASONテーマソングとして新曲「B-THE ONE」を提供

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2018年10月4日(木)にB1リーグが開幕するB.LEAGUE 2018-19 SEASONの公式テーマソングとして、SPYAIRが新曲「B-THE ONE」を書き下ろしたことが発表された。

3年目のシーズンを迎えるB.LEAGUEは、毎シーズンごとに確実に入場者数を増やし、2シーズン目の2017-18シーズンは総入場者数250万人を達成。年を追うごとに勢いを増しているB.LEAGUEのテーマソングは、これまでにもShuuKaRen (2016年)、FlowBack (2017年)といったアーティストの楽曲が起用され、コートを華やかに盛り上げてきた。

そして今シーズン、そのパスを受け取ったSPYAIRは、90年代に学生時代を過ごし、漫画『SLAM DUNK』をきっかけにバスケットに熱中したという世代。そんなSPYAIRが手掛ける公式テーマソング「B-THE ONE」は、熱狂に包まれる会場に選手たちが登場するシーンを思い浮かべて作られた、シンガロングが印象的な楽曲となっている。

SPYAIRは現在、アメリカ、南米、ヨーロッパ、アジアと、約2ヶ月間にわたり世界20カ国を駆け巡るSPYAIR初のワールドツアーを開催中。日本での凱旋公演は12月に東名阪で開催が決定している。

■SPYAIRコメント
B.LEAGUEという大舞台で僕らの音楽を使っていただける日が来るなんて思ってもなかったので夢のようです。 
「B-THE ONE」は熱狂に包まれる会場に選手たちが登場するシーンを思い浮かべながら精一杯作りました。
この曲で会場全体を一つにして、選手たちを鼓舞して試合に向かっていってもらえるような、そんな楽曲になってくれたら嬉しいです。
僕らは歌で、曲で、みなさんを応援していけるようにがんばります!

B.LEAGUEロゴ

B.LEAGUEロゴ

 

遊助、ニューシングル「俺と付き合ってください。」を10月にリリース

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遊助が、ニューシングル「俺と付き合ってください。」を10月31日にリリースすることを発表した。

この楽曲は、現在開催中の全国ツアー『遊助祭2018「和」~あの・・わ なんですケド。~』の、9月23日(日)に行われた大阪公演で初披露されたばかりだという。初回生産限定盤Aには「俺と付き合ってください。」のMVとレコーディングドキュメンタリー映像を収録したDVDが付属するほか、初回生産限定盤Bの付属DVDには新井浩文と共演した「ひまわり荘7」が収録されるという。詳細は公式サイトをチェックして欲しい。

Ms.OOJA 貫地谷しほりと歌詞を共作、女性著名人5人とのコラボレーションEP『Stories』特設サイトオープン

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Ms.OOJAが10月24日(水)にリリースする自身初となるコラボレーションEP『Stories』の特設サイトをオープンした。

『Stories』は、今の時代を凛として生きる5名の女性著名人とMs.OOJAが対談をし、その話を元に歌詞を共作、それぞれの物語をノンフィクションで描き制作した作品。特設サイトには、『Stories』の収録内容はもちろん、作品に参加している5名の女性著名人とMs.OOJAのスペシャル対談、クロストークMovie、そしてミュージックビデオ等が公開されている。

今回第1弾として公開されたのは、幅広い作品で活躍し続けている女優・貫地谷しほりとMs.OOJAが対談をして歌詞を共作した、本作『Stories』のリードトラック「星をこえて」。CROSS TALK Movie、スペシャル対談では、プライベートでも親交の深い気の知れた2人だからこそのリアルな恋愛観が語られている。新たに公開されたMVには、貫地谷しほり本人が出演しており、自身がMs.OOJAと初めて共作した「星をこえて」の世界観を表現している。

9月24日にTOKYOFM Holiday Special『Power Music & Live 2018』に生出演した貫地谷しほりは、今回の「星をこえて」への楽曲制作に初めて参加したことに関して、番組で次のようにコメントしている。

貫地谷しほり

貫地谷しほり

「もともとプライベートで仲が良いのもあって、作詞を一緒にしたいと相談されて。作詞は経験が無いので難しいと思っていたら、一緒に話しながら作ることになり、私と話す中でエッセンスをおじゃさん(Ms.OOJA)が歌詞にしてくれて。その後曲作りの時に立ち合わせて頂いたんですけど、17時に行って21時には仮歌が完成していて、すごいなと。出来上がった時は感動で、本当にずっと号泣していました。いつもこんなにスムーズにいくわけではないって言っていたので、私のエッセンスから凄くインスピレーションを受けて貰えたのなら嬉しいです。「星をこえて」は内容は恋愛っぽいんですけど、みんなそれぞれ違った環境で生きてきて、合わないのなんて当たり前で。友達でも家族でも、努力しなきゃ一緒にいられないじゃないですか。っていう中で出来上がったこの曲、やはり名曲だなと思いますね!」

なお、Ms.OOJAは、10月25日・26日にBillboard Live TOKYO、10月28日にはBillboard Live OSAKAにて『Ms.OOJA Birthday Billboard Live』を開催する。大阪公演は即完、東京公演のチケットも残りわずかとなっている。

BUMP OF CHICKEN、新曲「シリウス」「望遠のマーチ」MVを2本同時公開

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BUMP OF CHICKENが9月24日、新曲「シリウス」を配信リリース。同時に「シリウス」と「望遠のマーチ」のミュージックビデオを公開した。

「シリウス」は、今週最終回を迎えるTVアニメ『重神機パンドーラ』のオープニング主題歌に起用されており、MVはメンバーが登場する実写作品で、LED照明で作られたバンドエンブレム形状のドローンレース場を舞台に、マイクロドローン4機が演奏中のメンバーに迫る迫力ある映像に仕上がっている。

一方、「望遠のマーチ」はスマートフォン向けゲーム『妖怪ウォッチ ワールド』のCMソングとして楽曲提供したもので、MVは全編水彩画風の手描き「ロトスコープアニメーション」(モデルの動きを撮影した映像をトレースしてアニメーションに仕立てる技法)で作られているという。メンバーの演奏シーンに加え、カイトを揚げる、模型飛行機を飛ばす、自転車を走らせる4人の姿も盛り込み、懐かしくもみずみずしさを感じさせる作品となっている。2本のMVを比較してみてはいかがだろうか。

BUMP OF CHICKEN「シリウス」

BUMP OF CHICKEN「望遠のマーチ」

札幌サーキットイベント『No Maps ROCK DIVERSITY』最終発表でLAMP IN TERRENら11組が追加 タイムテーブルも公開に

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10月13日(土)に、札幌にて開催されるサーキットイベント『No Maps ROCK DIVERSITY』の最終出演アーティストが発表され、同時にタイムテーブルも公開された。

今回発表となったのは、Attractions、iri、エドガー・サリヴァン、彼女 IN THE DISPLAY、川さん(PAN)、クアイフ、とけた電球、吉澤嘉代子、LAMP IN TERREN、reGretGirlに加えて、海外からAnimal Hospital(from ボストン)の計11組。これまで発表されているアーティストと合わせて全30組の出演者が出揃った。

なお、このイベントのチケットは現在発売中で、同日開催の『Sapporo Neutral』『IDOL DIVERSITY』も入場できる共通チケットとなっている。この機会に、足を運んでみてはいかがだろうか。

『No Maps ROCK DIVERSITY』タイムテーブル

『No Maps ROCK DIVERSITY』タイムテーブル

 

ROTTENGRAFFTY武道館前緊急対談KAZUOMI(Gt)×松原裕氏によるアーティストと事務所社長だから話せるロットンの今までとこれから【必見】

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 結成20周年を前に、ついに初の武道館公演を10月3日に行う「京都のドブネズミ」ことROTTENGRAFFTY。傑作『PLAY』をひっさげた47都道府県ツアーを終え、いざ武道館への士気が高まるタイミングで、バンドの音楽的ブレインであるKAZUOMIが対談を希望したのは、所属事務所PINE FIELDSの社長であり、専属プロダクション610の代表を務める松原裕氏。心身ともにタッグを組んで10年、ともに歩んできた唯一無二の絆が伝わってくる、メモリアルな対談となった。そして今回の対談は、世界最大の音楽配信サービスSpotifyとSPICEの業界初スペシャルコラボ企画となっている。Spotifyでは日本武道館の大胆予想プレイリストとこの対談が期間限定で音声配信中!本記事と合わせて是非こちらもお聴き逃しなく!

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

KAZUOMI:よろしくお願いします。

松原:よろしくお願いします。というわけで、なぜか僕と対談ということで(笑)。まず松原って誰やねんと思ってる方がいると思うんで、簡単に自己紹介すると、ROTTENGRAFFTYのプロダクションの610という会社の代表をさせてもらってます。2009年くらいにロットンが新しい事務所を探してるってことで、うちの会社に所属していただいてから、もうすぐ10年です。

KAZUOMI:10年ですね。ありがとうございます。貧乏くじ引きよった、と。

松原:なんでやねん(笑)。僕はもともとライブハウスをやってるので、そのブッキングマネージャーとバンドという出会いで始まって。最初に認識したのはNOBUYAとN∀OKIなんですよね。やっぱり最初に仲良くなったのはN∀OKIくんで。NOBUYAくんはちょっと怖いなあと。ちょっとキナくさいにおいがして。

KAZUOMI:かもしれん(笑)。

松原:覚えてます? 喫茶店で喋ったの。

KAZUOMI:やんわり覚えてますよ。このキャリアでバンドをやってますけど、僕はそもそもPINE(FIELDS)でやってもらえるまでは、アーティストとかライブハウスの関係者とかとの繋がりを全然作ってこなかったんですよ。そういうのってできないと自分で思ってて。だから、松原が誰かということもよくわかってなかった。ライブハウスをやってるっていうのを聞いたくらいの感じでしかなくて。で、初めて喫茶店で喋らせてもらった時、もうバンドがどうなるかわからないと……メンバーの気持ちとかがどんどんどんどん離れていってたのをすごく感じていた時期だったんですよ。

松原:事務所に所属してない4年間のタイミングだもんね。モチベーション的に、みんなどうしたらいいかっていう。

KAZUOMI:そうそう。次お世話になるところでは、できるだけのことを全部やろうって。まず人間関係を――僕、下手でしょ? 人間関係の作り方が。

松原:そうですね(笑)。フォローしたいですけど、下手です、はい。(笑)

KAZUOMI:完全に下手でしょ(笑)。だから、時間をかけてわかってもらうしかないと思ってるんで、最初の喫茶店でどうこうとかはあまりなくて。ただただ、喋っててパワーのある人やなって思ってました。うちのメンバーとは違うパワーっていう感じですね。

松原:僕めっちゃ覚えてるのが、KAZUOMI君が一番端っこに座ってて、すごいオーラがあって、ものしずかやけど、的確なこと言うてくる人やなって思ってた。正直、最初のイメージとして、NOBUYAとN∀OKIっていうのがドーンといるんで、このふたりがバンドをまわしてるってずっと思ってましたし。びっくりしたのが、KAZUOMIくんが「僕だけ奇抜な化粧とかして――たとえばSlipknotとかみたいなのをしてライブするのはどうか」っていう意見とかを出してて。

KAZUOMI:ははは。(笑)言うてたかも。

松原:ものしずかな人やから、そんなアイディアで出てくるとは思わなくてびっくりして。この人なんなんやろって結構興味持ったのはありました。

KAZUOMI:その当時は、ロットンっちゅうものを確立できてない時で――今もまだまだですけど。自分を確立できれば、もっとバンドがオーバーグラウンドになる可能性があるんじゃないかってことで、自分の立ち位置を常に考えてました。俺をわかってもらうには、まず時間かけるしかないなと。
 

だからどっかで喧嘩したいってずっと思ってて(笑)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:こういう機会だから言いますけど、正直ほんまにちょっと腹割って喋れるようになったというか、KAZUOMIくんってこういう考え方をするんやってある程度思考をトレースできるようになってきたのは、シングルの“世界の終わり”のタイミングちゃうかなと、ぶっちゃけ思いますけどね。

KAZUOMI:人とコミュニケーションとるのが下手なんで、人との距離感ってものすごく大事やと思ってるんですよ。

松原:わかります。ずっとそれ意識してますよね。

KAZUOMI:自分のやりたいことに対して、事務所にビジョンをどういうふうに伝えたらいいかをずっと考えてたけど、まず距離感が縮まらないと、最初の1年2年ではその話をしても、うすーい会話にしかならんくて。まだこれくらいやな、まだ遠いな、ってゆっくりゆっくり関係を作っていって。もうそろそろいけるんちゃうかって思った時に、俺のやりたいビジョン、エゴというか、わがままを少しずつ出していってたんですよね。それが“世界の終わり”の時?もしくは、俺が実感してるのはアルバム『Walk』の製作時期だったと思うけど。喧嘩にも似たような、そういうくらいの感じでやっとね。

松原:喧嘩に似てる感じはあったかも。

KAZUOMI:ただの喧嘩って好きじゃないけど、何かに向かって、お互いの立場でいいものを作ろうとする――僕は作り手で、松原は立場が違うけど、理想に向かっての喧嘩は一番人と人が近くなるなあと思って。だからどっかで喧嘩したいって思ってて(笑)。

松原:実際に言いあいとかしてないですけど、KAZUOMIくんが思ってる「こうしたい!」っていうのを、喧嘩に似たような勢いで言うというか。

KAZUOMI:そんな会話を何回もしてきましたよね。毎日のように電話してたし。

松原:正直、着信全部KAZUOMIでしたよ(笑)。僕「よくかける(リスト)」にKAZUOMI登録してましたもん。

KAZUOMI:(笑)。ROTTENGRAFFTYを応援してくれてる人は、KAZUOMIがこんな喋ると思ってないと思うんですよね。

松原:ああ、そうやね。

KAZUOMI:でも、こうやって作品や方向性、またプライベートな事まで社長と一番喋ってんの俺やもんね。

松原:ダントツだと思いますね(笑)。たぶん親よりも恋人よりもKAZUOMIくんと喋ってると思いますよ(笑)。

KAZUOMI:毎日電話してたから。数年間かくらい、毎日。

松原:してましたね。しかも24時間ですから。だから僕、寝る時電話を常にベッドの横に置いて、KAZUOMIくんの電話いつでも出れるようにしてましたからね(笑)。

KAZUOMI:あはは。だからこんなとこまで向き合ってくれるということを、これを絶対なくしたらあかんって思ってた。僕、曲ができた時のテンション感って、早く誰かに聴かせたくなるんですけど、メンバーは連絡取れないことが多かったりするから、松原に「できた!」って言って「すぐ聴いてくれ!」って送ったりとか。

松原:夜中の4時5時くらいにもばんばん電話がくる。(笑)1回、なんか用事で出れんかって、気がついて電話した時に、KAZUOMIくんが興奮してて。「俺は24時間頑張って闘ってるから、松原も闘ってくれよ!」って言われたの、もう一生忘れへん。

KAZUOMI:ははははは!迷惑極まりない!(笑)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:いや、それ納得したのよ。「俺は24時間ロットンに向かい合ってやってるんや! 松原もやって当たり前ちゃうか」って言われて「ほんまやな、俺も24時間闘おう」と思って。だからKAZUOMIくんの電話を、1回で出たんねんって思ってた。それは僕にとって、喧嘩の殴り返しと同じ感覚で。

KAZUOMI:「そう言うんやったらやったろかい」、みたいな。

松原:電話絶対出たんねん、と。たぶんそこから僕、電話出れんかったことはないと――まあ出れんかったとしても、5分以内に折り返してたんです。それは僕のプライドに変わりましたね。

KAZUOMI:うん。それをやってくれたし、チーム内にそういう人がいるだけで、闘えるんですよ。

松原:そうですよね。孤独じゃないですよね。

KAZUOMI:ものづくりってやっぱ孤独だから。

松原:己との闘いになってきますしね。で、前に作った――たとえば“金色グラフティ―”って曲が、次レコーディングする時に敵になりますもんね。

KAZUOMI:それを乗り越える手段ってほんとはいろいろあると思うんですけど……天才ではないので。次々出てくるってことはないんですよね。

松原:みなさんそうだと思いますけどね。

KAZUOMI:みんなそうなんやろうなとは思いながらも、やっぱまわりに尊敬できるアーティストとか仲間やバンドマンがいるし。そこで俺は、出せるかどうかわからんけどとにかくずっと頑張るから。それを(そばで)感じといてほしい(笑)。

松原:それ寂しがり屋やん(笑)。でも僕がKAZUOMIくんから一番学んだのは、ストイックさかな。突き詰めることというか。やっぱり何か成功してる人間って、間違いなくストイックですよ、ほんとに。いろんなミュージシャンでも……Kjくん(Dragon Ash)とかね、TOSHI-LOWさん(BRAHMAN)とか、TAKUMAくん(10-FEET)もそうやし、UVERworldのTAKUYA∞も、みんな喋れば喋るだけストイックじゃないですか。まず近くにいるKAZUOMIくんのストイックさに、俺も何か成功したり、上に立とうっていうのであれば、そのストイックさはもっと突き詰めなあかんなと思いました。

ほんとに命懸けてやってるし、その命懸けた会話をしてるのが一番楽しい

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:で、そもそもこの対談をなぜ僕とやろうと思ったか、その目的はあるんですか?

KAZUOMI:これ、僕がやりたいって言ってたんですよね。インタビューって、形式的なかたちになりすぎてマンネリというか……答えわかってるやん、って。結局音源のことに対しても正直僕はそこまで良いとは思ってなくても、そういう言葉で言えなかったりとか。読んでる人もおもしろいんかな?って。で、なんでやりたかったかっていうのは、音楽に対していろんな目線、いろんな職種があるじゃないですか。僕はステージに立つ側、音楽を作る側。でも、そうじゃない――たとえば、アーティストやバンドの演奏するステージを作る側とか、音源を売る側とか、いろんな方向からの会話ができたらおもしろいのになっていうのをずっと思ってて。そういう会話ができるのって、僕のまわりには松原しかいなかったっていう。松原とは喋れるやんって思って。

松原:近くにおったやん、みたいな(笑)。確かにずっと言っていただいてて。僕も手前味噌みたいな気持もありつつ、僕が出てもなあって気持ちもありつつ。でも次武道館を控えて、20周年を目前にしてってタイミングでもあるし、KAZUOMIくんとこういう公式な場所で喋るのも楽しいなあと思ったんで。ぜひぜひやらせていただこうって今日を迎えたわけです。

KAZUOMI:おおきに。っていうか、結構飲みに行ってますもんね(笑)。

松原:6時から飲みに行ったら12時までノンストップでネタ尽きないですからね。

KAZUOMI:やっぱり、仕事と言っていいのかわからへんけど、バンドで理想を作ってるのがすごい楽しいし――楽しいっていうか、ほんと一生懸命やってるし、その命懸けた会話をしてるのが一番楽しいかなあ。

松原:楽しいですね。

KAZUOMI:達成感の共有とか、またその逆の失敗の共有とか。そういう話をできるのが嬉しい。そういう話をできるのってほんとに少ないんで。

松原:だからライブしたあととか作品ができたあとで飲みに行った時の会話がめっちゃ楽しいですよね。めっちゃ覚えてんのが、心斎橋の三角公園でゲリラライブをやったじゃないですか。そのあとイベントで大阪城ホールでもライブして、みたいな日があったんですよね。あの日打ち上げなかったから、俺もうこの楽しかった思い出を誰と喋ったらええねん!って思って、ひとりで帰ったあとKAZUOMIくんに電話したん覚えてますね。

KAZUOMI:(笑)。あの時もすごい印象残ってるなあ。それも松原との電話で会話してて、「ゲリラライブとかやったら楽しいんちゃう?」みたいなとこから、いろんなことをスタッフがくっつけてくれて実現したことで。

松原:そうですね。結構ロットンのいろんなおもしろいことって、KAZUOMIくん。NOBUYAくんもそうだけど、突拍子もないことをポロっと言うたことに、反応したスタッフが実現させておもしろくなっていくことが多いですよね。

KAZUOMI:具体化というか。「うわ、それおもしろい」ってなってるのがすっごい楽しくて。

松原:楽しいですね。化学反応が起こってる感じしますよね。
 

なんかしらんけどいきなり号泣みたいな感じやったもんね(笑)。大号泣から始まって。

KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:では、ベタな質問かもしれませんが、『PLAY』というアルバムについて訊きたいなと思うんですが――。

KAZUOMI:さっきの会話からの矛盾が生まれるような……。

松原:ああ(笑)。まあせっかくなんで、こういうのもやっとかんとね。

KAZUOMI:僕の正直な話をすると、『PLAY』を作ってる時、本当に苦しくて。作ってる数年間、自分でも初めてなくらい、ずーっと苦しかったのが続いてたんですよ。だから僕、正直あんまり記憶にないって言うか。ちょっと数ヶ月休ませてもらったし……今ツアー回って「こういうのを作ったんや」って逆に思わされてる感じがあります。

松原:今年の1月から3月までKAZUOMIくんはちょっと休養、休業させてもらって。僕が覚えてるんは、11月の頭にKAZUOMIくんから電話もらって……。

KAZUOMI:うん、あの時ほんと…………ありがとうね。。

松原:めちゃめちゃ喋りましたね、あの時。

KAZUOMI:ちょっと普通じゃなかったですね。電話して、なぜかわからんけどいきなり号泣みたいな感じやったもんね(笑)。大号泣からスタート。

松原:もうマジで心配で! 大丈夫かなあ?って。

KAZUOMI:僕自身、なんでそうなってるのかわからなかった。未来が見えなかったというか、とにかく助けてほしいしかなくて。自分はタフなほうだと思ってたんやけどね。。そんな2017年でしたね。

松原:その中でこの『PLAY』を作り終えたじゃないですか。それこそ『PLAY』のレコーディングも厳しいっていう状況の中で、「これはやり切る」てKAZUOMIくんがずーっと言ってて、結果『PLAY』を作り終えたんで。それはすごいなと。

KAZUOMI:前作のアルバム『Walk』の時もすっごい苦しかったけど、苦しさで言えば今回それを超えたぐらいの苦しさを持ってて。僕はそういうところで音楽を作るタイプなのかなと思うところはあります。

松原:だってあのタイミングで、『PLAY』に収録されてる“hereafter”ができた時、「あ、もう病んでるわ」って思ったもんね。

KAZUOMI:あれはね……病んでます(笑)。

松原:病んでるよね(笑)。くっそカッコいいけど、病んでるなあって思いました。

KAZUOMI:あれ、TAKUMAくんがめっちゃ褒めてくれてて。あの1曲があるだけでこのアルバムは価値がある、ぐらいのことを言ってくれてて。

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:あれが間に入ってることで作品が立体的になった気がしますね。

KAZUOMI:そうですね。立体的になったし、僕的に、曲順の並びで、過去と現在、未来がひとつになるような感じにできたんで。

松原:あ、曲順は結構びっくりしました、僕は。“寂寞(-sekibaku-)”から始まるのとか、僕の中になかったですもん。

KAZUOMI:僕は“寂寞~”ができた時に、絶対1曲目にするって思ってた。

松原:ああ、そうなんや!

KAZUOMI:まあ、たとえば“パイロットソング”を1曲目にするっていうのは、セオリーどおりで。でももうそんなん関係なく思えたんですよ、そんなことしても、何が伝わんの?って思った。それくらいこのアルバムの一本筋が見えたというか。

松原:意外やったなあ。僕ら側からしたら、(1曲目って)明るくてスコーンと爽やかな曲とかって。

KAZUOMI:やっぱり作り手じゃない人たちの目線ってすごい答えにはなる。間違いではない。「この曲が一番このバンドをまずわかってもらえるんじゃないか」というのを最初に持ってくるのは、たぶん正解やし、なんの悪もないと。けど、そうじゃなかったんですよね。そんなことやってもこのアルバムは良くならないって。

松原:もう作り手にしかわからないことですよね。

KAZUOMI:“寂寞~”を作って、デモに起こしたんって、それこそ「ほんまに俺、もう無理かもしれん」っていうことを電話した頃。これで最終レコーディングで、もう曲が無かったらほかの楽曲入れてアルバムのサイズにしようとしてたんですけど、最後の最後で出てくれた。“寂寞~”が。あれがあったから、『PLAY』っていうアルバムが完成した気がしますね。

松原:仮タイトルのデモの時から、かっこいい曲やなあとは思ってました。あと“So…Start”が最後っていうのも結構びっくりでした。今となってはめちゃくちゃ意味を感じてますけど。

KAZUOMI:僕の中でちょっと迷ったのは、最後の曲を“世界の終わり”か、“So…Start”かどっちかにしたいなと思ってたんですよ。

松原:僕は“世界の終わり”か“hereafter”かなって思ってました。

KAZUOMI:“世界の終わり”っていう楽曲は、“世界の終わり”という意味はない。絶望感のあるような言葉とは裏腹に――。

松原:「世界の終わりだったとしたらどうする?」ということですからね。

KAZUOMI:そういうこのロットンなりの希望というか、前を向いた曲なんで、どっちでも良かったかなあと思ってるんですけど、最終的にはやっぱり“So…Start”っていう言葉でアルバムの最後を飾れるっていうのはすっごい意味があるなって。
 

嬉しいこととか苦しいこと、悲しいこと、喜怒哀楽全部を持ててること自体、それこそが人生を生きてるということなんやと

KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:ちなみに『PLAY』というタイトルを決めた理由ってなんですか?

KAZUOMI:俺はこんだけ苦しかったりも、いろんな幸せな想いもこのバンドでできてるし。少しずつの達成感があったり、理想をかたちにできたり、そういう嬉しいこと苦しいこと、悲しいこと、喜怒哀楽全部を持ててること自体、人生を生きてるということなんだと。で、これまで僕が作ってきた楽曲って全部そんな感じやなと思って。そんな楽曲たちを「PLAY」しているっていう、うーん……「もう『PLAY』がいい」って感じ。

松原:最初それ聞いた時、めっちゃいいタイトル!って思いましたもん。

KAZUOMI:あと単純にやっぱ、僕らは「PLAY」してるからね。

松原:演奏という意味のね。

KAZUOMI:うん。

松原:『Walk』 は、ゆっくり歩んでいくというような、自分たちの歩みみたいなメッセージがあって。で、それが布石となって、今回『PLAY』で――跳ねたというか。「RUN」じゃなくて「PLAY」にいったという。そこの流れも僕的にはぞくっときて。いいなあって。

KAZUOMI:……これやっぱ、あれやな、自社のアーティストの話をしてるってとこが気持ち悪いな(笑)。

松原:そうですね(笑)。

KAZUOMI:あはははは。だから僕はやりたかったんですよ。こんな話できる人、まわりにいないもん。俺今なんにも緊張してないもん(笑)。

松原:ははは! 始まる時緊張したけど、実際喋ったらいつもどおりですもんね。『PLAY』に関してはほかに何かあります?

KAZUOMI:うーん、新しい挑戦というのは結構毎回やってきてるんですけど、やっぱ“「70cm(四方の窓辺)」”っていうのは……曲的にも、歌詞の世界観的にも、今までのロットンにないものを提示できたかなあとは思ってて。

松原:そうやと思いますよ。KAZUOMIくんの楽曲は『Walk』以降、だんだん世界観が壮大になっていってて。その中で急に“「70cm四方~”みたいな、なんていうんかな、贅肉のない、間奏もとにかくタイトで、すぐサビで、みたいな。振り切ったなあと思いました。新しいKAZUOMIくんがめくれた!と思いましたね。ちなみにこれは1年前に“So…Start”作ったタイミングですぐできましたよね。

KAZUOMI:うん、楽曲はできてて、ずっと詞が出来なくて。

松原:最初英詞でしたもんね。

KAZUOMI:そう。でも英詞じゃないしって……。で、曲を作ってる時、いつも窓から外を眺めてたなぁって。僕の部屋なんですけど。その窓がだいたい70cmくらいっていうだけのタイトルなんですけど。部屋の窓から外を眺めてるだけの時間の時に、いっつも人のことを考えてたりしてるなあって。……松原が癌になって「今大丈夫かな」とか、「あいつは何をしてるかなぁ」「会いたいなぁ」とか、人のことをずーっと考えてて。時期もそんなタイミングじゃなかったでしたっけ?

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:うん。僕の癌が発覚して、“So…Start”と“「70cm四方~”がすぐできたタイミングではあるかな。僕は僕で勝手に、また自分のストーリーを置き換えて聴いちゃうから、やっぱ思い入れは強くなりますよね、ほんとに。僕も自分の病状がいろいろ変わっていく中で、ロットンの作品がいいタイミングに出てくれたり、武道館のことも含めて、生きる活力にもなってるし。で、僕じゃなくて、もっとたくさんいるロットンファンが、同じようにロットンの作品を聴いて勇気をもらって、すごい励みになってるということを――KAZUOMIくんがちょっと弱っちゃってる時に僕そういう話をしたと思うんですけど、ほんまそうやと思うんですよ。

KAZUOMI:俺それ言ってもらってた時って、全然頭に入ってないんですよね……。「そんなことがあるか!」くらいの。

松原:ああ、(言葉を)パチンと弾いちゃうっていうこと?

KAZUOMI:弾いてしまってたんですよ。そっから戻れないんですよね。

松原:いやいや。でも急に、活動2ヶ月か3ヶ月休んで、春くらいになってきたら、「あれ、だいぶ良くなってきてる」ってなりましたもんね。

KAZUOMI:俺戻った、って思った。

松原:戻った!って連絡ありましたもんね。

KAZUOMI:連絡したでしょ。すぐ飲みに行きましたもんね(笑)。

松原:すぐ飲みに行った、飲みに行った(笑)。それで「ああ、大丈夫や」って思って。だっていつもどおり愚痴が出だしたから、「KAZUOMIくんおかえりー!」って思いましたよ。

KAZUOMI:はははは。

松原:KAZUOMIくんがプレイバックしたー!って思いました(笑)。

KAZUOMI:あの時、めっちゃ幸せなのと、まだちょっと恐怖がありました。しばらくの間、1ヶ月間くらいは、目覚めた時にどっちかなって、「あっちやったら嫌やな」って思うような感じで起きてました。今みたいに、こうやって会話することって普通でしょ? やっぱりこれがなかったらやってられないですよ。

松原:まあ、そうやね。モチベーションあがんないですからね。いやでも、ほんまにおかえりなさいですよ。

KAZUOMI:ほんとごめんなさい。で、ほんとにありがとう。

松原:いやいや。メンバーが頑張ってましたよ、4人でね。僕感動しましたよ。

KAZUOMI:メンバーにはほんと……もう、感謝してる。俺抜きでライブやるのかとか、僕はもうノータッチだったし、僕はもうわからないから全部預けた。メンバーなりに繋いでくれてるっていうのを感じたし、感謝しかない。ちゃんとライブやってくれたこと、ライブで繋いでくれたことがすごく意味があったんやなあっていうことをすごく感じてる。

松原:うん。雨降って地固まるじゃないですけど、KAZUOMIくんが休んで、改めてこうメンバーひとりひとりの大事さみたいなものもみんなが感じて、『PLAY』というツアーが47都道府県が始まったように――もちろんツアー中、そりゃもう人間ですから、メンバー同士のいろいろな不満も絶対あることは百も承知なんですけど、スタートにそういうROTTENGAFFTYの5人がギュッとなったっていう印象はめちゃめちゃありますね。


「うわ、これNOBUYAくんにだまされたやん」って思いましたもん(笑)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:この流れで、ロットンについていろいろ訊いていきたいんですけど。僕から見てね、ROTTENGRAFFTYの5人はもう絶妙なバランスやと僕は思ってるんですよ。

KAZUOMI:うん。

松原:20年間も一緒にやってきたから、そりゃいろんな、僕らスタッフにはわからない何かがあると思うんですけど。よくこの5人が集まって、このバラバラな個性で、脱退もせずにやってこれたなあと、僕は関心しかしないんですよ。
KAZUOMIくんはどう思ってるんですか? この5人の集合体について。

KAZUOMI:すっごい……イビツ。

松原:イビツですよねえ。綺麗な五角形じゃないですからね。

KAZUOMI:なんかイビツやし、人それぞれそうやけど、みんな持てる戦闘力が全然違うから。僕はやっぱり音楽的な発想とか、そういうことに関してはメンバーを頼ってないし。

松原:KAZUOMIくんが自分の仕事やって思ってるって意味もあるってことですよね。

KAZUOMI:でもバンドってそれだけじゃないじゃないですか。

松原:そうですね。舵を取ってどこへ進んでいくかとか。

KAZUOMI:もちろんいろんな人と繋がることも大事やし、応援してもらう人と出会って繋がることも大事やし、それもバンドのやることやし。それでもなんかイビツかな。うん。…………僕ね、ほかのメンバーが、インタビューとかステージ上でも「メンバー5人、メンバー変わらずやってきた」っていうことを言う時があるんですけど、変わらずやってきたというか、変わったらたぶんもう無理やったんですよ。

松原:ああ……そうやと思いますよ。誰か変わっても成り立ってないよね。

KAZUOMI:成り立たないし、たぶん僕はもう……イヤやし。やる意味ないなって思ってしまうのと、現実的にもう無理。だから、こんだけずっとメンバーチェンジなしで頑張ってやってきたというよりも、このメンバーでやるしかなかった。僕はそういうほうが強いかなっていうか。

松原:ふふふ、そうやねえ。だって最初PINEFIELDSに入ります、一緒にやりましょう!って言ったタイミングで、HIROSHIくん脱退するって言ってましたもんね。あとから聞いて、マジですか?!って(笑)。

KAZUOMI:ははははは。

松原:「うわ、これNOBUYAくんにだまされたやん」って思いましたもん(笑)。京都で、メンバー5人と僕で飲んでて、HIROSHIくんが駅まで僕を送ってくれてる時に、「俺抜けるけど、ほかのメンバーよろしくな」みたいな(笑)。

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

KAZUOMI:ははは! でも彼なりにあの時はたぶん……人間なんで、みんな。精神的に追い込まれて、どうしても続けられないと思ってしまう時だったんだと思う。僕もあるし、ほかのメンバーもそうだと思う。で、これを乗り越えるしかないと思ったし、そのあと僕は後日HIROSHIと2人で会って「いや、HIROSHIじゃないと無理やから」って事を伝えて。そんな事があったからこそ、5人で新しいスタートを切れたと思うし。

松原:ああ、なるほど。

KAZUOMI:精神が不安定になる時は誰だってある。。

松原:ずっと24時間一緒にいるマネージャーのガンちゃん、ようやってるわって思いますもん。ほんまに(笑)。

KAZUOMI:たぶんね、マネージャーってそうなのかもしれないけど、もう彼はメンバーに会うのいやでしょうね(笑)。そうなりますよね。でもそういうふうに向き合ってもらわないと僕ら成り立たないし。

松原:ほんと愛がないと無理ですね! ほんとロットンが好きじゃないと無理ですし。バンドとマネージメントって、レーベルもそうですけど、こんな二人三脚な仕事は。やっぱりそこにすごい魅力を感じますね。こんなやりがいのある仕事ないなって。

KAZUOMI:俺は……入ったのがここで良かったなってすごい思うんですよ。

松原:もう、そう言ってくれると嬉しいですけど。

KAZUOMI:そばで一緒に闘ってくれる、もう命を預けるみたいなことだと思うんですよ、事務所って。そういう人たちと一緒にやれてる事、――あ、これじゃないともうあかんわ、これじゃないとたぶん闘えないんだな、と思ってます。入った当時は、僕ひとりがなんとかしようと思ってた部分もすごいあったから。

松原:ああ、前も言ってましたね。

KAZUOMI:今もありますよ、そういう気持ちは。たぶんメンバー個々にもあるんだと思うんですけど、まず一緒に戦ってくれるメンバー以外の存在がいかに大事かということが、このPINEに入ってやっと理解できたというか。

松原:僕もそうかもしれないです。だから事務所とバンドの相性って、ほんま大事やと思います。ただ僕が打ち上げでぶわーって暴れてたら、KjくんがN∀OKIくんに「あんな社長に命預けて大丈夫か?」って言ってたの一生忘れないですけど(笑)。

KAZUOMI:ははははは!

松原:N∀OKIくんもちょっと悩んでましたけどね、大丈夫かなあって(笑)。まあでも、バンドが何をしたいかとかね、ちゃんと考えてやるのは事務所として力の見せどころやなあとは思いますね。
 

僕は武道館というのを、やっぱりすごく聖地やと思ってるところがあるんですよ。

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:さて、続いては。武道館のことについていろいろ訊きたいんですけども。実際、『PLAY』のツアー47都道府県も残すところファイナルの日本武道館ワンマンですよ。ついにね!

KAZUOMI:うん。

松原:想像できてました? 実際どうですか?

KAZUOMI:もちろんずっと、したいなって理想はありましたよ。さらにもっとっていうのもありますよ。

松原:もちろんね、ゴールではなくて通過点なんですけども。

KAZUOMI:そうそう。でも俺らみたいなバンドが武道館に立てるっていう、武道館でライブをするっていうこと自体、誰よりも俺が感動してると思う。好きで応援してくれてる人や、松原もそうやし、まわりの人とか身近な人より一番、俺がびっくりしてる(笑)。

松原:本人が?(笑)。

KAZUOMI:こんなバンドで、こんな「わ―!」言うてるような、「いけえー!」とか言うてるバンドが、武道館に立てるっていう。しかもこのキャリアで初武道館っていうのが――。

松原:結成20年目前にして。

KAZUOMI:そう。それは一番びっくりしてる。

松原: 10年前、“This World”をリリースした時は、まさか武道館ワンマンまではなかなかイメージは正直できてなかったですけど。これもいろいろあってね、ツアーを組んでいってファイナルどうしようかって言ってたんですよね。で、武道館も建て替えがあって今すごい殺到してるから、申し込んでみて、取れたらやりませんか、みたいな話で。そしたらまさか、ツアーファイナルのタイミングでとれたという。運命感じましたね、僕は。

KAZUOMI:そう、運命を感じた――その時もたぶん電話したと思うんですよ。「とれたけど、どう思う?」って。俺が……アーティストがそんなこと言ったらあんまりあかんのかもしれないけど、松原のロットンに対する夢とかに、ちょっと乗っからしてもらってるところがあんねん。

松原:僕が懸けるロットンへの想いとか、夢みたいな?

KAZUOMI:もう「これ、やるでしょ?」って言ってたじゃないですか。「やらないとどうするんですか?」くらいの感じで。

松原:うん、僕はずっと武道館やと思ってたんです。

KAZUOMI:僕は武道館というのを、やっぱりすごく聖地やと思ってるところがあるんで
すよ。

松原:僕もあります。

KAZUOMI:当日はそんなつもりで立とうとは思ってないですけど――思いすぎると飲まれるんで(笑)、そういう気持ちは持とうとはしてないんですけど、ええのん?みたいなところがちょっとあります。

松原:どういうこと? 俺たちでええの?っていうこと?

KAZUOMI:うん。

松原:そんなこと思わなくてもいいかなと思いますけど。

KAZUOMI:でもその時に、「やるでしょ。絶対いいですよ」って松原が言ってたから。じゃあやる、みたいな……なんか乗っからせてもらった感じが。

松原:そうなんですか、へえー! それちょっと初耳です。

KAZUOMI:気持ち的にそういうところあります。

松原:そうなんですね。で、武道館をやるってなって、『PLAY』が出て、メンバー5人が変わったという感じはあります? 僕はKAZUOMIくんが休んだっていうことも、武道館っていうのも含めて、全部が合わさって、メンバーの意識がすごい高まったって感じてて。

KAZUOMI:うーん、結局何も変わってない部分もいっぱいあるけども、今まで一番いいツアーかもしれない。僕が望んでる、向き合うというところで、メンバーと一番向き合えてるツアーになってるかなって、それは事実です。ただもっと向き合いたいなと思ってるのも事実です。メンバー間のバイオリズムが噛み合わなかったりもするけど、今までで一番いいところまではいけてるかなあ。武道館で恥ずべきライブをしないために、日頃のツアーの1本1本メンバー同士で向き合うことがいかに大事かっていうことも、メンバー全員思ってると思う。うん、一番いいですね。

 

「もうすぐロットンの武道館」っていう話をするたびに僕もわくわくして、まわりも楽しみにしてるっていうのがねえ。武道館マジックというか

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:こないだフェスのアプリで映像観たんだけど、脂乗ってるライブしてるなあって思いました。生やったらもっといいやろうなあと。

KAZUOMI:ツアーってやっぱ良いなって思う。今回、全都道府県って、キャリア上初めてなんですよね。前までは、俺、ツアー中に制作してたりしてたんですよ。でも今回は、勝手に出てくるもんはいいけど、作らなあかんと思って作るのはやめにしてて。こんだけライブだけに集中できてるっていうのが、初かもしれないです。ライブだけに向いてメンバーと会話したりとか。ほんまにいいツアーを回らせてもらってる。

松原:だから武道館が楽しみですよ。ほんまに。

KAZUOMI:だから、武道館はやること決まってるかなっていうのもある。あのままをするだけでしょ。

松原:うん、47都道府県で回ってきたものをね。

KAZUOMI:回ってきた僕らがお客さんと作ってきたことを、もうそのままやるだけかなっていうふうにしか思ってなくて。……いろいろ考えましたよ。今も考えてるし、このツアーで観せられなかった部分ももちろん見せるんですけど、そもそも今まで作ってきたものをそのままドーン!みたいな感じ。その当日にメンバーがどんな気持ちでステージに立てるかで、もうその日が決まるなあと思いますね。

松原:N∀OKIくんも今までになくストイックやなあと思いますし、侑威地くんもすごい意識が高くなってて。もちろん気負ってほしくはないんですけど、ほんまに期待してます。
僕、怒髪天の増子さんが言ってた言葉がめちゃめちゃ残ってて、「武道館なんて、自分のためにやるもんじゃないんだよ、人のためにやるもんなんだよ」みたいに言うてたんがほんまそうやなあと思って。僕のまわりのロットンファンも、ロットンの友達とかもみんな、ほんまに楽しみにしてると。「もうすぐロットンの武道館」っていう話をするたびに僕もわくわくして、まわりも楽しみにしてるっていうのがねえ。武道館マジックというか。今回の甲子園の秋田の農業高校が勝ちあがっていくストーリーみたいな、あれをちょっとロットンに感じてしまう(笑)。

KAZUOMI:あははは。

松原:京都のドブネズミの5人組が、20年かけて武道館にたどり着いたみたいなドラマを見せてもらってることが。バンドの楽しさですよ。

KAZUOMI:だから、もう武道館だからって言って、ロットンの新しい一面なんかどうでもいいんですよ。僕の中で。

松原:僕もそう思います。

KAZUOMI:これを武道館に持っていくだけっていうこと。

松原:結局、バンドとしてはこれを超えて、武道館の次、どういうロットンを見せるかみたいなところになってくるんかなあとは思いますけどね。

KAZUOMI:そのひとつを、この武道館で何か感じれるはずやし、そういう一面も絶対に見せれると思っています。

松原:うん。楽しみです。これを聞いたみなさんも武道館にかけつけてほしいですよね。

KAZUOMI:かけつけてほしい。無理をしてでも見にきてほしい。

松原:ねえ!

KAZUOMI:で、絶対に死なないでほしい。

松原:僕がね(笑)。

KAZUOMI:あはは。聞いてるみなさんも。とにかく生きててほしい。

松原:テーマがでかくなりましたけどね(笑)。

KAZUOMI:とにかく死なないでほしい。

 

今もね、「どうしよう?」ってほんまに思ってます。この人おらへんかったら俺、誰と話したらええんやろうって

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:まあ……知らない方もいるので改めて、僕は……2016年に癌がわかって、余命2年ですみたいなことを申告されて。そのあとにこの武道館が決まって「この武道館まで見届けたんねん!」って思ってて、ついに来月ですから。「キターーーーーーーーーー!」っていう気持ちが強いですよ。
……で、ずっと訊きたかったことでもあるけど、一緒にやってきて、僕が病気になって、ロットンと一緒に最前の現場出るのを一旦退いて。援護射撃みたいな立場に回らせてもらった時に、KAZUOMIくんはどう感じたんですか? 俺がもっとロットンを、みたいな気持ちになったんですか?

KAZUOMI:えっとね…………正直、「どうしよう?」でした。ずっと「どうしよう?」でした。ここまで一緒に作ってきた、自分のことをわかってもらうやり方とか、すごく深くまで向き合える人が、いなくなるってことを想像――まずその、聞いた時は、ちょっとわからんから、ええ?って感じやって。そのあと……今もね、「どうしよう?」ってほんまに思ってます。この人おらへんかったら俺、誰と話したらええんやろうって。

松原:そんなことないし(笑)。

KAZUOMI:ビジョンを誰と共有してもらえるんかなっていうか。だから最初の1年間くらい「どうしよう?」しかなかったんですよね。どんどんどんどん気持ちが陰になるだけでっていう感じかな。

松原:そうですよね。僕も「どうしよう」しか考えてないし。でも、改めてロットンのプロダクションとして610という会社を作って。強力な仲間に来てもらって、いいチームもできたと思いますし。僕はまあ一安心して『PLAY』という作品に挑めて。ロットンをこれからどうやってやっていくかっていう部分は、もう今安心して見れてる状況があるんで。だからこそ思うこともあるし、見えることもあるし、新しい見え方でロットンとまたつきあってる感覚はありますね。

KAZUOMI:そうなんですよ。新しくもう1回作ろうっていう気にもやっとなれてるから。でも1から真新しいものを作るわけではないし、その輪を大きくできたらいいかなあって。

松原:なるほど。夢はどんどんふくらんでますし、この武道館が終わったあと20周年もありますから。言える範囲でKAZUOMIくん的に、20周年に向けてなんか考えてるんですか?

KAZUOMI:……うーん、まあ、絶対音源は発表したいなあと思ってます。新しい作品を来年も出したいなって。

松原:まずその作品というのがひとつあって、ツアーとかも考えてる感じですか?

KAZUOMI:そうですね。

松原:まあいろいろ、まだ言えませんね(笑)。

KAZUOMI:そうですね、まだ言えないですね(笑)。すみません!

松原:実際これから、音楽シーンもいろいろ変わっていくじゃないですか。で、今回協力してもらってるSpotifyさんは、サブスクリプションっていう定額の配信があるんですけど。こういうことについてはKAZUOMIくんが思うことあります? 僕たちってやっぱ世代的にはCDじゃないですか。

KAZUOMI:そうですね。

松原:でも僕の息子ってもう高校生なんですけど、みんなサブスクで音楽聴いてて。KAZUOMIくん的にはロットンがどんな感じでサブスクに向き合っていくのかっていうのがもしあれば、訊きたいなって思うんですけど。

KAZUOMI:僕は昔から、どんなかたちであれ、あんまり関係ないかなと思ってて。聴いてもらえれば。まあ音質が変わるのはあるんでしょうけど、ミックスした音、マスタリングした音が流れるわけじゃないですか。それだけかなあというのは正直あります。僕自身はね。ただそこにアートワークが入ってきてたり、そういうかたちはなくなるのね、ほかのかたちになるのね、くらいの感じですね。っていうか、なんでもいいでしょ、音楽って。

松原:そうですね。でも僕は、数年ぶりに、こないだのハイスタ(Hi-STABDARD)は買いましたけどね。

KAZUOMI:あ、そう! なんやろ、ハイスタのCD僕も買いましたけど、欲しいんですよね、あれ。CDで持ってたいって思ってしまう。

松原:持ってたいですよねえ。しかも、奇しくもロットンのCD、2作連続でハイスタと発売日一緒でしたからね。衝撃ですけど。

KAZUOMI:あはははは! そうですそうです。

松原:さらにAIR JAMとポルノ超特急が被るっていう。びっくりする事件がめちゃめちゃありましたから。

KAZUOMI:僕ら的には、(CDのリリースが被るのは)ありがたいしかなかったですね。

松原:やたらかぶせてくるなみたいな(笑)。絶対意識してへんけどね、向こうは。

KAZUOMI:全っ然意識してないでしょうね(笑)。でも嬉しかったです。同じ日や!って。

松原:だから、KAZUOMIくんとしては、ロットンの作品はCDであれ、サブスクであれ、配信であれ、どういうかたちでも聴いてもらったらいいって考えてると。

KAZUOMI:そう。CDやからとか、サブスクやからとか、僕らが力を変えるわけではないじゃないですかっていう感じ。

松原:むしろ、僕Spotifyのヘビーユーザーですけど、アプリ内でダウンロードできるから、便利なんですよね。で、容量も食わずにいけるし。今回もね、ロットンのプレイリストが出てて。その中に、この対談が挟み込まれてるわけですよ。

KAZUOMI:そうなんですか! うわあ。

松原:説明しましたやん(笑)。

KAZUOMI:こんな会話で良かったんかな。

松原:わかんないですけど(笑)、絶対いいと思いますよ。結構深い話できたと思いますし、ある程度、このふたりやからできた内容もあったんじゃないかなと思いますから。音声ではSpotifyで聴いていただいて、で、SPICEさんのほうで、テキストのほうも読めるから。だからどっちで見てもらってるか、聴いてもらってるかわかんないんですけど、両方で楽しんでもらえたらなと思います。それを経て、このプレイリストを聴いて、武道館に行ってもらいたいですね。10月3日、お会いしたいですよね。

KAZUOMI:はい、そうです。


いろんな人の心をロットンの音楽で魅了したいしとか、もっと多くのとか、そういうふうに思ってますけどね

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原裕(パインフィールズ、610)×KAZUOMI(ROTTENGRAFFTY)

松原:最後に、身近にいる一番のロットンファンであり、関係者として、KAZUOMIくんに最後、シメで訊いておきたいんですけど。

KAZUOMI:はい。

松原:この先のロットン、ゴールって一体なんなのかなと。そこをずっと訊きたいなと思ってたんですよ。

KAZUOMI:えっとねえ…………それ、もうずっとテーマですね。ゴールっていうのは、たぶんなくて。何かを達成したからってことじゃないし……ゴールはやっぱないですよ。

松原:どこに着地しようっていうのは見えてないってことですか?

KAZUOMI:今は見えてない。今、とにかく僕自身としては、今僕40なので、あと10年間は、まずこのバンドを絶対続けてたい、50までやってたいというのがまず目標にあります。たぶん50くらい付近になったら、その先のことをまた考えるやろし。あとおぼろげながら、こんだけ音楽をやって生きてこさせてもらったんで、やっぱりずっと音楽をやってたいなということがあるのと、音楽をやってる老後をちょっと考えたりするようにはなってますね。

松原:ええ! KAZUOMIおじいちゃんの想像してるんですか?(笑)。

KAZUOMI:そう。だから今すっごくギターを練習してるんですよ。とにかく暇さえあればギターを持って――いろいろ弾けたほうが老後おもろいかなっていうか。

松原:あんまりイメージできないですけど、おじいちゃんになってもバンドやっていきたいなってことですか?

KAZUOMI:いや、もちろんバンドできてたらいいけど、たぶん無理でしょ(笑)。

松原:ははは。まあ、70、80でロットンはなかなかできないかもしれないですね(笑)。

KAZUOMI:そんなことすごくよく考えるようになったんですよ。このロットンっていうバンド――こういう熱を出すバンドを、いくつまでやれるかなというのはまずあるんですよね。とにかく今は50歳を目標にやってますけど。

松原:大きなゴールとしてはまだ見えてないですけど、一歩一歩進んでいきながら、ゴールを探していきたいということですか。

KAZUOMI:そうですね。……ゴールってどこなんでしょうね。

松原:ねえ。でもやっぱサザンオールスターズみたいにずっとやり続けられるのか。それともどっかで輝いてるまま終わるのか、とか。僕らが憧れてた、たとえばX(JAPAN)とかLUNA SEAとか、もちろんHi-STANDARDもそうやし、ずっと続けていくというカッコよさももちろんあるし。

KAZUOMI:そうですね。なるべく続けてたいなあというのがあります。

松原:続けていくロットンを見せていきながら、ってことですね。

KAZUOMI:「絶対解散しない」とか「絶対ずっとやる」っていうより、今からとにかく50まで。そこまでできたのならば、その先はまたあるかなっていうふうに今は考えてるっていう。

松原:なるほどなるほど。そのあともしかしたら還暦までやろうとするのかもわかんないし。

KAZUOMI:その頃には、このバンドで新しい音楽性も表現できてるかもしれないんで。

松原:そっかそっか。また違うテイストが入ってるかもしれへんしね。

KAZUOMI:へへへ、60で……ねえ(笑)。

松原:60の“ThisWorld”聴いてみたいですけどね! NOBUYAくんが杖つきながら、人の上乗ってほしいです(笑)。

KAZUOMI:ははははは! それはそれでおもしろいですねえ(笑)。そういうふうなこともできたらいいし、っていう感じですかね。ほんと、ゴールはここって見えてない。そりゃもっと大きいところでもやりたいし、いろんな人の心をロットンの音楽で魅了したいし、もっと多くのとか、そういうふうに思ってます。

松原:わかりました。じゃあぜひぜひ、僕も含めて、ファンのみなさんも一緒に還暦のロットンを見るまで応援したいと思ってますんで。

KAZUOMI:うん、して下さい!

松原:今日はどうもありがとうございました。楽しかったです。

KAZUOMI:へへ、ありがとうございました。

 

カメラマン:You Ishii
Text:後藤寛子

 

ROTTENGRAFFTY日本武道館(ONEMAN)開催記念~KAZUOMI×松原裕(パインフィールズ/610代表)スペシャル対談&Spotifyスタッフが大胆予想!日本武道館プレイリスト~



Spotifyプレイリストリンク先URLはコチラ

 

編集後記
正直今回の対談記事はSPICEで過去掲載させていただいた対談記事の中でも1、2を争う程素敵で、想いに溢れた記事に感じます。

アーティストとマネージメント、人生をかけたお互いの表現、絆、そして何か一つを伝えることや、表すことにそれぞれのフィールドで同じ熱量で向いあうこと。文章で書くのは簡単ですが、これがいかに難しく、最も物事の根幹に関わる重要な事であるか。長い時間をかけ、それぞれの思考や気分に至るまでを共有して、咀嚼して、消化していく作業。

ネットに情報があふれ、簡単にコミュニティが形成され、人と人のやりとりがデータ化され希薄になっていく現代において事務所とアーティスト、という関係、人と人が作りだす空間を心底見てみたいと思えるお二人の会話でした。

ROTTENGRAFFTY日本武道館ツアーファイナルを目撃したい、そう心から思った。

SPICE総合編集長 秤谷建一郎

 

BLUE ENCOUNT、辻村勇太(Ba.)が大阪マラソンに挑戦 田邊駿一(Vo.)は応援ソングを制作

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BLUE ENCOUNTの辻村勇太(Ba.)が、FM802のランニングサークル「FUNKY JOGGERZ」の一員として、11月25日(日)に行われる大阪マラソンに出走することが決定した。

さらに、「FUNKY JOGGERZ」マラソン応援ソングを田邊駿一(Vo.)が制作することも決定したという。どんな楽曲に仕上がるのか、ファンならずともチェックしてみたい。

第8回大阪マラソン ~OSAKA MARATHON 2018~
●日時:2018年11月25日(日 )
●イベントURL=http://www.osaka-marathon.com/

〈FUNKY JOGGERZとは〉
ランニングを「オシャレ」に「正しく」楽しむためのFM802DJを中心としたサークル。
大阪マラソン開催時にはランニング好きのアーティストも参加し大会を盛り上げる。
https://funky802.com/joggerz/

 


RADWIMPS、1,000人の18歳世代と作り上げた「RADWIMPS18祭(フェス)」がNHKでオンエア決定

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RADWIMPSが、1,000人の全国の18歳世代(17~19歳)とともに1回限りのステージを作り上げた「RADWIMPS18祭(フェス)」が、10月8日(月・祝)夜22時よりNHK総合で放送される。

これは、18歳という大人と子どもの狭間、人生の岐路に立った彼らとRADWIMPSが一つのステージを作り上げていくというチャレンジングな企画で、番組ではイベント当日の模様だけでなく、そこに向かうまでの様々な想いを抱いた18歳世代に密着。RADWIMPSの制作現場や、彼ら自身が語る18歳当時の話、そしてこのイベントにかける想いも余すところなく楽しめる内容になっているという。気になる人はチェックしてみよう。

V6、新曲「Super Powers」が『ワンピース』の新主題歌に決定

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V6の新曲「Super Powers」が、アニメ『ワンピース』の新主題歌に決定した。

この楽曲は、このために書き下ろされた新曲で、“仲間と懸命に生きて行く”というテーマで冒険の世界を表現。タイトル「Super Powers」は、誰もが持っているもの(パワー)を意味し、仲間の持っている力を出して合わせれば、より大きな一つのパワーになるといったメッセージが込められているという。

この新主題歌は10月7日(日)(朝9時半〜放送)からオンエアされる。なお、この楽曲のCDリリースについては、現時点では未定となっている。

V6メンバーコメント
■坂本昌行

主題歌が決まったと聞いた時、非常に嬉しかったです。
「Super Powers」の歌詞に、仲間の持っている力を出して合わせれば、
より大きな一つのパワーになるといったメッセージが込められています。
「ONE PIECE」ファンの方々にも愛される楽曲になっていると思います。

長野博
V6はデビューして23年ですが、「ONE PIECE」もアニメスタートから
来年で20周年ということで、ほぼ一緒に成長してきたアニメの主題歌を
このタイミングでやらせていただくことを、本当に嬉しく思います。
20周年に向かって一緒に盛り上げていけたらと思っています。

井ノ原快彦
僕たちの曲で「ONE PIECE」の世界にお邪魔させていただき、非常に光栄です。
疾走感溢れるメロディになっているので、アニメのオープニングにも
非常に合っていると思います。

森田剛
メロディも力強く、歌詞もとてもストレートなメッセージになっています。
たくさんの人に愛されている「ONE PIECE」なので、
この曲も気に入っていただけたら嬉しいです。

三宅健
元々大好きな作品で、アニメが始まった時から見ています。
まさか自分たちがテーマソングを担当出来るとは思っていなかったので、
非常に嬉しかったです。“仲間と懸命に生きて行く” といったテーマで
「ONE PIECE」で描かれている冒険の世界を表現しています。
10月からアニメのストーリーも更に見逃せなくなると思いますが、
主題歌もぜひ聴いていただきたいです!

岡田准一
子どものころから好きな作品で、今も「ジャンプ」を買って読んでいます。
歌詞も仲間や勇気、そして冒険といったキーワードが散りばめられていて
「ONE PIECE」を感じられるものになっていると思います。
番組プロデューサー・狩野雄太(フジテレビ編成部) コメント
少し前にV6さんのコンサートを拝見させて頂いて、
幅広い方々が楽しんでいるのを目の当たりにしました。
また楽曲もハイクオリティーで且つ幾つもの名曲もあり
人と人を繋げることが出来る稀有なアーティストだなと感じ、
ワンピースの主題歌をお願いしたいと思いオファーしました。
出来上がった楽曲は、日曜朝のワクワクと爽やかさが
同居した格好いい楽曲だと感じました!V6さんの楽曲の中でも
新しいアンセムの1つとなったらうれしいです!

(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

『山人音楽祭 2018』、BUMP OF CHICKENなど【9/21(金)〜24(月)のオススメ音楽記事】

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SPICE・9/21(金)〜24(月)オススメの音楽記事


 

↓記事はこちらをチェック↓
▼【G-FREAK FACTORY・山人音楽祭 2018】愛あるライブで心を動かし群馬から世界を変えたG-FREAK FACTORY
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▼BUMP OF CHICKEN、新曲「シリウス」「望遠のマーチ」MVを2本同時公開
https://spice.eplus.jp/articles/209563

▼​マンウィズ来春全国アリーナツアー、北海道・福岡追加公演が決定
https://spice.eplus.jp/articles/209532

▼新曲も披露! ももいろクローバーZ主演ミュージカル『ドゥ・ユ・ワナ・ダンス?』初日前会見&ゲネプロレポート
https://spice.eplus.jp/articles/209459

▼never young beach ツアー初日にくるりの出演が決定
https://spice.eplus.jp/articles/209547

▼MOROHAアフロの『逢いたい、相対。』第七回ゲストは般若 2人はなぜラップに惹かれたのか
https://spice.eplus.jp/articles/208469


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和楽器バンド、京都・平安神宮にて『和楽器バンド 平安神宮単独奉納ライブ in 和楽器サミット2018』を開催

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和楽器バンドが、京都・平安神宮にて9月23日(日)、24日(月・祝)の2日間にわたって『和楽器バンド 平安神宮単独奉納ライブ in 和楽器サミット2018』を開催した。

「和楽器サミット」とは、文化庁の京都移転決定にともない、「日本文化の顔」から「日本文化を発信する窓」に生まれ変わる京都市の全面協力のもとで昨年初開催された和楽器フェスで、今年は和楽器バンドが平安神宮単独奉納ライブのみならず、世界遺産二条城二の丸御殿台所会場についても、和楽器サミット実行委員会とタッグを組んで監修を担当した。和楽器バンドのメンバーで和太鼓を担当する黒流が、二条城会場の「和太鼓パフォーマー無限」と「疾風」のそれぞれの演目において特別ゲストとして出演するなど、和楽器バンドファンにも必見のパフォーマンスが世界遺産二条城の重要文化財「二の丸御殿台所」を舞台に繰り広げられた。

和楽器バンド

和楽器バンド

そして『和楽器サミット』のメインアクトを2年連続で務め、平安神宮の特設ステージに立ったのが和楽器バンド。鈴華(Vo)は「特別な場所で特別な時間を作り上げよう!」と、11月14日にリリースするニューシングル「細雪」や「千本桜」、そして和楽器バンドならではの演出となる詩吟や剣舞など全17曲をパフォーマンス。幻想的な雰囲気の中、2日間で延べ8,000人を魅了した。

また昨年に続き、和楽器バンドの平安神宮単独ライブが、東京2020大会の機運醸成に向けた参画を促進し、レガシー創出に向けたアクションを推進するための「東京2020参画プログラム」に認定されたことも発表された。

和楽器バンド

和楽器バンド

和楽器バンド

和楽器バンド

ポルノグラフィティ、配信限定シングル「Zombies are standing out」をリリース MVではゾンビメイクに挑戦

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ポルノグラフィティが、9月28日に配信限定シングル「Zombies are standing out」をリリースすることが決定した。

今作は、Sony WALKMAN(R) A50シリーズのWEB CMソングとなっており、コラボMVも公開となった。MVは、船の中で撮影され、セッティングしたステージではピンクやブルーの照明に照らされる中で、ゾンビをテーマにした世界観を演出するため、出演するViVi専属モデル・立花恵理をはじめ、ダンサー・バンドメンバーもゾンビメイクに挑戦。ハロウィンを連想させるような世界観に仕上がっているという。

立花恵理は「ポルノグラフィティさんは、小学校の時からずっと聴いてたので、今回の撮影に参加できてとても嬉しいです。」とコメント。ポルノグラフィティは「船の中で4時間以上、撮影ができるギリギリの時間まで様々なカットにこだわって撮影したので完成がとても楽しみです。」と撮影の感想を語った。


 
■ファン必聴のレア音源が先行試聴できる「Hi-Res Tasting Spot」
全国家電店やソニーショールーム/ソニーストアなどのウォークマン(R)コーナーで展開する
「Hi-Res Tasting Spot」では、ポルノグラフィティの「Zombies are standing out」を先行試聴でき
音楽世界をご堪能いただけます。
【開催期間】
20178年10月6日(土)~順次展開
【開催場所】
■全国の『Hi-Res Tasting Spot』を設置している
家電店のウォークマン(R)コーナー
■ソニー ショールーム/ソニーストア 銀座
   ソニーストア札幌・ 名古屋・大阪・福岡天神
【試聴楽曲】
■Zombies are standing out/ポルノグラフィティ
【特設サイトURL】
https://www.sony.jp/headphone/lovemusic/pornograffitti/

 

BTS、国連定期総会の演説に登壇「自分自身を愛していると堂々と言って」

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BTSが、韓国アーティストとして初めて国連定期総会の演説に登場し、若い世代のためのメッセージを全世界に伝えた。

BTSは24日(現地時間)、米・ニューヨーク国連本部の信託統治理事会の会議場(Trusteeship Council Chamber)で開催されたユニセフ(UNICEF)の青年アジェンダ”ジェネレーション・アンリミティッド(Generation Unlimited)”発表行事に出席した。

BTSはこの行事の講演者として招待され、メンバー全員が演壇に登り、リーダーのRMが代表として演説に出た。約7分間英語で行われた演説でRMは韓国の平凡な青年であり、BTSのリーダーとして個人的経験を入れ込んで若い世代に向けたメッセージを伝えた。

RMは「10歳くらいから他人の視線で自分を見て、誰かが作っておいた枠に合わせながら自分の声を失っていきました。音楽という安息の場がありましたが、BTSになった後も大勢の人は僕たちに希望がないと言っていたので、時にはあきらめたかったです」と言った。
 
そして「数百万枚のCDが売れるようになり、スタジアムでライブをするアーティストになれましたが、まだ24歳の平凡な青年で、隣にいるメンバーとファンの愛と声援があるから今みたいな成功ができました。LOVE YOURSELFシリーズを発売し、LOVE MYSELFキャンペーンを始めた以後、全世界のファンから人生の大変さを克服し、自分自身を愛することに役立ったという話を聞いてもっと重い責任感を感じます」と言った。
 
特にRMは「もう一歩踏み出して、これからは全世界の若い世代が自分自身を愛していると堂々と言って、自分自身の声を出そう(Speak yourself)」と提案した。「国、人種、性的アイデンティティなどに関係なく、自分自身について話して、自分の名前と声を見つけてほしいです」と強調した。
 
そしてRMは「僕はBTSのRM、キム・ナムジュンで、韓国のアイドルであり、アーティストで、人並みにミスもして、完璧ではないですが、これからは自分自身を全力で受け止めて、少しずつ愛していこうとしています」と自分にとって語って演説を終えた。

BTS 写真提供: ユニセフ(UNICEF)

BTS 写真提供: ユニセフ(UNICEF)


 
ジェネレーション・アンリミティッドは国連の事務総長が務めているUM Youth 2030 Strategyの一軸で、10~24歳の青少年と青年に対して投資とチャンスを拡大しようとする趣旨で設けたグローバル・パートナシップ・プログラムだ。
 
今年第73次国連定期総会で国連とユニセフが共同で提案するこの場に、アントニオ・グテーレス国連事務総長とヘンリエッタ・フォアユニセフ事務局長を始め、ジム・ヨン・キム世界銀行総裁、ポール・カガメ ルワンダ大統領などが参加した。ムン・ジェイン大統領の夫人であるキム・ジョンスクは、会議の前にBTSと会って、彼らがビルボード200のランキング1位を獲得したことを祝福し、BTSメンバーを励まし、そのあとジェネレーション・アンリミティッドに参加した。
 
BTSはユニセフと共に昨年11月から「本当の愛は自分自身を愛することから始まる」というLOVE MYSELFキャンペーンを行っており、ユニセフの児童及び青少年の暴力根絶キャンペーンの#ENDviolenceを後援している。

BTS 写真提供: ユニセフ(UNICEF)

BTS 写真提供: ユニセフ(UNICEF)

HYDE、ニュー・シングルの表題曲「FAKE DIVINE」を先行配信 『HALLOWEEN PARTY』にTERU(GLAY)、DAIGOら追加に

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HYDEが、10月24日にリリースするニュー・シングルの表題曲「FAKE DIVINE」が、10月2日(火)より先行配信されることが決定した。

そして、HYDE主宰『HALLOWEEN PARTY 2018』の、第4弾出演アーティストも発表された。SPECIAL GUESTとして、26日に山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)、27日にTERU(GLAY)の出演が決定。さらに、27日 DAIGOがHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAにも出演する。

今回の発表に合わせて、ニュー・シングル「FAKE DIVINE」のジャケット写真と豪華商品が当たる特典施策『MONSTERS CHANCE』の詳細も発表された。この施策では、HYDE直筆サイン入り「FAKE DIVINE」告知ポスターとオリジナル・フォトフレームが、それぞれ100名様ずつに抽選で当たる。また、HYDE LIVE 2018追加公演の名古屋公演もスタートしたので、気になる人はチェックしてみよう。


浦島坂田船「目指せ10周年!」 企画コーナーやライブでとことん楽しませた初の『ファン感謝祭』をレポート

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浦島坂田船 V-enus発売記念&ファン感謝祭!
2018.9.17 有楽町・よみうりホール

うらたぬき、志麻、となりの坂田。(以下 坂田)、センラの4人からなるユニット・浦島坂田船が、9月17日に東京・よみうりホールにて『浦島坂田船V-enus発売記念&ファン感謝祭!』を開催。浦島坂田船にとって初のファンミーティングは、いつものライブとはまた違ったアットホームな雰囲気の中で4人の素顔が垣間見える企画もあり、crew(浦島坂田船ファンの通称)をとことん楽しませてくれた。

うらたぬき

うらたぬき

大曲線に縁どられた2階席も含め、レトロモダンなホールを埋め尽くすのは1000人のcrew。そして、代わる代わる影アナウンスして、「今日は会場の決まりで、立ち上がらずに座ったまま観てもらうことになるんだけど……シッティングでもみんなだったら盛り上がれるよね!」と呼びかけるメンバー。すると、1階客席後方に坂田とセンラが、2階客席後方にうらたぬきと志麻が表れ、客席通路を通ってステージへ。まさかの登場に、大歓声が上がる。

志麻、となりの坂田。

志麻、となりの坂田。

crewの興奮冷めやらぬ中、ステージに上がった4人は、それぞれにブラックを基調とした私服姿。影アナで噛みまくってしまった坂田を3人がイジりつつ、リーダーのうらたぬきが進行役となって、7月にリリースし、オリコン週間ランキングで1位を獲得した最新アルバム『V-enus』の話へ。うらたぬきがお気に入り曲のひとつとして「Peacock Epoch」を挙げ、志麻に「あのセリフ言ってよ」と言い出すと、結局4人全員が順番にキラーフレーズを言っていくことに。うらたぬきは「俺にするよな」、志麻は「俺にしろよ」、坂田は「俺にしとき!」、センラは「俺にしてや」と、人によって微妙にアレンジが加えられていたりもして、生挑発はなんて刺激的なんだ!

浦島坂田船

浦島坂田船

続いては、志麻仕切りでこの夏のライブツアーを振り返る『平成最後の夏の思い出! 浦島坂田船 V-enus写真館』。7月から始まった『浦島坂田船 SUMMER TOUR 2018 ~俺SUMMERと、宇CHU▽旅行▽~』を写真と動画で振り返るコーナーだ。福井から金沢への移動時、うらたぬきが半ば強引にゲームを始めたものの、センラがさんざん渋ったり、ゲームに負けた志麻が変顔写真を撮られる羽目になったというエピソード。ツアーの合間、泳げない坂田がカメラマンとなり、うらたぬきがクロール対決で見事1位に輝いたプール動画。また、完全無修正の日本武道館公演ダイジェスト映像や、ツイッターに未投稿の4人が遊ぶ動画を初公開。ツアーの表だけでなく、裏側も垣間見せてくれながら4人がわちゃわちゃと仲良くトークしていく時間はとても贅沢である。

浦島坂田船

浦島坂田船

センラ仕切りで進んだのは、4人のことを知り尽くしているスタッフに事前アンケートをとり、こっそり明かされたメンバーの知られざる生態をcrewが当てるという『クイズ!スタッフに聞きました』。質問ごとに、座席番号抽選で選ばれたcrewのもとへとマイクを持ったメンバーがおじゃまするたび、客席からはうれしい悲鳴が。なお、以下は明らかになったメンバーのあれこれだ。

・うらたの女子力高めな持ち物→日傘
・振付師が坂田にムカついていること→言い訳と遅刻
・ベーシストYSKの志麻に対するライブでの第一印象→泣き虫
・制作スタッフがセンラと接するときに心がけていること→アーティストではなく取引先だと思うこと
・カメラマンが撮影前にうらたぬきのゴキゲンを撮るために必ず言うようにしているセリフ→今日のメイク、いいっスね~~~!
・PAスタッフが坂田とマイクの持ち方が似ていると思っている超大物アーティスト→松山千春
・制作スタッフが、最近志麻に対して気になっていること→ホクロが大きくなっている
・制作スタッフがセンラに気をつけてほしいと思っていること→お酒との距離感
・PAスタッフが困っていること→ライブでイヤモニを忘れてしまうメンバーがいる(特にうらたぬきと坂田)
・スタッフが坂田にムカついていること→連絡しても返事をしてこない
・人の話を上の空で聞いていることが多いメンバー→坂田


結果、なにかと槍玉に上がってしまい、「今日、全員敵!?」と疑心暗鬼になったのは坂田。ちなみに、抽選で選ばれたcrewのもとへと下手側から向かうメンバーに、「上手側からも行こう」と声掛けし、まんべんなくcrewが楽しめるように配慮するうらたぬきは、さすがリーダーである。

浦島坂田船

浦島坂田船

さらに、坂田仕切りで、事前にアンケートをとっておいたcrewの声を紹介するコーナーも。4人がcrewとグっと近い距離で触れ合ったり、自然体な笑顔を見せてくれたり、普段は聞けない話、観られない貴重映像が飛び出したり、crewをあの手この手でもてなしてくれるのが、浦島坂田船のファンミーティングだ。

うらたぬき

うらたぬき


志麻

志麻

その上で、「じゃあ歌いますか」とミニライブへ。「Peacock Epoch」では、トークのときの照れモードから一転、キラーフレーズを艶っぽくきめる4人。それぞれのイメージカラーのペンライトを振るcrewは、座っていたって全力コールして、驚くほどの一体感だ。「SHOW MUST GO ON!!」では、志麻と坂田が顔を見合わせたり、うらたぬきとセンラが前後になって踊ったり。私服で歌ってダンスする4人の姿は、新鮮でもある。うらたぬき、志麻、坂田、センラと丁寧に歌をつなぎ、やがてコール&レスポンスが巻き起こる「Shoutër」では、坂田とセンラがすれ違いざまにハイタッチをしたり、うらたぬきと志麻が笑顔で向き合ったり、うらたぬきとセンラが肩を組んだり、志麻が坂田をあおいであげたり。crewのシンガロングにしても、幸せに響いた。

となりの坂田。

となりの坂田。

センラ

センラ

浦島坂田船

浦島坂田船

センラ「今日は楽しかったです! また、ファンミーティングが開けたらいいなと思います。酒は飲んでも~(と言うと、あうんの呼吸でcrewが「飲まれるな!」)」
坂田「初めてのファンミーティング、不安もあったけど、盛り上がってくれて楽しかったです」
志麻「初の試みもあって手探りしながらでしたけど、また、ファンミーティングという形でもみなさんにお返ししていきます!」
うらたぬき「本日は誠にありがとうございます。浦島坂田船は、みなさんが応援し続ける限り続きます。目指せ10周年!」

最後に、それぞれそんな言葉を残した4人。音源やライブはもちろんのこと、愛と感謝の詰まったファンミーティングにしても、今後ますますパワーアップしていくに違いない。


文=杉江優花 撮影=小松陽祐(ODD JOB)

※文中「▽」の正式表記は白抜きハートマーク

浦島坂田船

浦島坂田船

セントチヒロ・チッチが語る、ソロデビュー曲「夜王子と月の姫」に込めた想いとこれからのBiSHについて

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BiSHをはじめBiS、GANG PARADE、EMPiRE などが所属する事務所・WACK所属の総勢25名が参加した「WACK総選挙」で、1位、2位を獲得したBiSHのセントチヒロ・チッチとアイナ・ジ・エンドが公約通り、両A面シングル「夜王子と月の姫/きえないで」でavexからソロデビューを果たす。今回のインタビューではチッチに、GOING STEADY/銀杏BOYZの「夜王子と月の姫」のカバーに込めた思い、リーガルリリーにアレンジ&演奏&プロデュースをオファーした理由など、ソロ曲にまつわること、さらにBiSH としての未来展望についても話を訊いた。

――チッチはソロワークはこれが本当に初じゃないですか? ソロデビューすることについて、いまはどんな風に思っていますか?

ソロは、やりたいことを詰め込みました。私が死ぬまでにやりたいこと、それが1000個あるとしたら、そのなかの10個ぐらいを。

――少なっ(笑)。

ふはははっ。少ないか(笑)。本当は、総選挙をやるのは嫌だったんですね。他のグループの子は、ソロっていうことに対してすごく燃えてたけど、BiSHとしては“どうしてやるんだろう?”っていう気持ちだったんです。私個人的には、まずその総選挙やるってなったときから心が闇に包まれ、悲しい気持ちだったんですね。でも、WACK総選挙はファンの方が積み重ねてくれた票がもろに表れるものだったので、途中からはBiSHもそれを受け止めなきゃいけないなという気持ちになって。

――なんでそう思えるようになったんだろう。

ファンの方が一生懸命働いて貯めたお金を使って、私たちにソロデビューして欲しいという気持ちで投票してくれてるんだと思ったら、その思いを無駄にしちゃいけないなと思ったんです。だから、最後のほうはその人たちの気持ちのために、私も前向きに選挙に挑もうと思ってやってました。

――その結果、チッチは1位を獲得したんですよね。

はい。それで、ちょっとずつソロのことを考え出したときに“25人のWACKの女の子のなかでチッチとアイナが1位と2位になって、この曲を出してくれてよかった”って、そう思えるようなものをやらなきゃって思ったんですよ。投票してくれた人のためにも。それで、これは私の勝手なイメージなんですけど、私のことを応援してくれる人って、私がやりたいようにやるのを応援するのが好きだという人が多いと思うんです。私は好きな音楽にいっぱい助けられて生きてきて、いまでもライブにたくさん行っていて、それがBiSHにも活かされている。そういう風な私を好きだといって応援してくれている人が多いから、私はやりたいことをやろうと思ったんです。誰かのためにっていうよりかは、私が一番やりたいことを詰め込む。それが、結果誰かの救いになったらいいなと思ってソロは作りました。……あ、カバーしました(笑)。

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

自分たちが神みたいに思ってる人の歌を“誰やねん”っていう女にカバーされたら悲しいなと思ったからこそ、私はこの曲を誰よりも愛そうと思いました。

――チッチがスーパーヒーローだと公言している峯田和伸さんが、GOING STEADY、銀杏BOYZでも歌った「夜王子と月の姫」を。峯田さんはいつ頃からスーパーヒーローになったんですか?

高校生のときからですね。私は高校1年生のときに、元々はフジファブリックとかくるりが好きで聴いてたんですけど。先輩に新しい音楽のCDを借りようと思って、先輩のiPodをシャッフルで聴いてたんですよ。そのときにGOING STEADYの「BABY BABY」にビビビッときて“これはなんだ!?”となって。すぐにゴイステにめっちゃハマって。そこからは青春パンクばっかり聴くようになったんですね。私が知った頃はゴイステじゃなくて、もう銀杏BOYZだったので、銀杏も聴きまくって。そのなかで、私が“一人だな”って感じるとき、孤独を感じたときに一番寄り添ってくれたのが、この曲だったんですよね。

――高校生の頃チッチは、どんなときに孤独を感じていたんですか?

人付き合いが苦手だったんですよ。

――学校で?

そうそうそう。意外と弱っちかったので。弱っちい上に自我が強かったので、人と上手に付き合えなくて、ハッピーに過ごせなかった時期があったんです。

――実際、一人ぼっちだったときもあったんですか?

中学のときはありました。BiSHって、いじめられっ子とか自分の殻に閉じこもる子が多いんですけど、私はいじめられっ子で。小、中いじめられっ子でした。だから、高校はヤンキーとかギャルがいない学校に入りたかったからいっぱい勉強して。

――いじめられないために?

それもあるし、見返してやりたいっていう気持ちもありました。いい高校に行って、いい大学に行って、誰よりも自分が一番楽しい人生を送ってやろうっていう気持ちがあったから、いっぱい勉強して。中学の人たちのなかでも、かなり上の高校に行ったんです。それで、高校は勉強が好きな人とか大人しい人が多かったから、いじめとかはなかったんだけど、中学までの経験があったからうまく周りの人たちに溶け込めなかったんですね。一時期、友達はいたんだけど、その友達にも“ちひろは一匹狼タイプだよね”っていわれて。ああ、私はそういう風に見えてるんだって思ったら、そのときから孤独を感じ始めて。友達はいたけど、本当は私は一人ぼっちなんだなって思ってました。そういうときに、私はずっと音楽に救われてきたんです。好きなバンドの曲を聴いていれば、それだけで1日が楽しくなれたんです。

――音楽があって本当によかった。

はい。その頃に私が救われた銀杏BOYZとサンボマスターは、私の人生を豊かにしてくれた大事な存在です。

――銀杏、サンボ、どんなところがチッチに刺さったんだろう。

サンボの音楽は、気分が沈んでいても明るくても、絶対元気にしてくれるんです。すごいパワーを持った人たち、音楽なんですよね。峯田さんの音楽は、いろんな感情を持たせてくれる。喜怒哀楽、その全部を私に持たせてくれた。音楽を聴くだけで、私のなかに人間味を芽生えさせてくれた存在です。そのなかで「夜王子と月の姫」という曲は、ロマンチックで、男女の話という感じもあるんですけど、峯田さんが歌っているものを聴いているとき、私にとっての夜王子はこの曲そのものだったんです。

――それはどういうことですか?

<世界の終わりが来ても僕等ははなればなれじゃない>という歌詞があるんですけど。それを聴いて“私にとっての夜王子は?”って考えて、誰かをそこに当てはめるんじゃなくて、この曲がそういう存在だった。私にとっては。それぐらい寄り添ってくれてたんです。

――当時のチッチにとって、きっとこの曲が本当の友達みたいな存在だったんでしょうね。

いまは銀杏も復活したけど、この曲はあまりやってないんですよ。だから、私がいまこの曲を歌うことで、当時の私と同じように救われる人がいてくれたらいいなと思って、これを歌ったんです。

――自分の歌で誰かを救いたい、と。

はい。私は歌う上で強く思っていることがあって。それは、誰かの生きる糧になりたいっていうことなんです。

――BiSHのときにもチッチはそういう発言、よくしてますもんね。

今回のソロでも、そういう気持ちは変わらず強くあります。ファンの方のなかには“元気な曲をやってほしかった”とか“ガシャガシャしたロックな曲を歌ってほしかった”っていう人もいるんですよ。もちろんそういう曲も私は好きだから、いつかはやってみたい。けど、1回目は、自分が(歌うときに)一番大切にしている気持ちを表現できる曲がよかったんです。

――大切にしていることは一緒でも、BiSHとソロでは、歌はかなり変化してますね。

歌ってみたら全然違いました。やっぱり、BiSHは6人いて6人の色があるので、そのなかの私の色を大切にして歌うんですよ。6人それぞれ役割があって、それぞれに歌い方、ブレスの使い方も違くて。その絶妙なバランスが一人ひとりを輝かせてくれるのがBiSH。だから、BiSHのレコーディングのときは(6人のバランスのなかの)私らしい歌を求められることが多いんです。でも、ソロはそこが自由で。私という一人の人間として歌いました。他の人とのバランスとかも考えず、上手く歌おうとかも考えず、自分という一人の人間をぶつけて歌いました。

――アクティブなステージの雰囲気とは違って、普段のチッチからは、空気感はゆったりとしているんだけど芯は強い、そんな人間性を感じるんです。ソロの歌には、そんなチッチが表われている気がしました。

そんな風にとらえてもらえたら嬉しいです。

――どんなことを心がけて歌いましたか?

ただ自分のやりたいことだけをやる、というのは嫌だったんですよ。それだと、自分が大好きな曲をカバーする意味がなくなっちゃう気がして。自分の大好きな歌だけど、でも峯田さんに寄りすぎないで自分らしく歌おうと思って。リスペクトの気持ちと、まったく新しいものを歌ってるんだという気持ち。その両方を頭に置いて歌いました。

――カバーするにあたって、原曲のファンの人たちに何かいわれるんじゃないかとか、考えたりしました?

すごく考えました。峯田さんの愛され方って、ドキュメンタリーDVDとかを見ていてもすごく熱狂的だし、いまのライブでもそうだし。私も大好きだからからこそ、その人たちの立場だったら、絶対に賛否両論あるだろうなというのは思ってました。自分たちが神みたいに思ってる人の歌を、なんも知らん“お前誰やねん”っていうような女にカバーされたら悲しいなと思ったからこそ、私はこの曲を誰よりも愛そうと思いました。自分がこの歌に一番自信を持っていないと絶対に届かないから、そういう人たちには。“私は誰よりもこの曲を愛しているので、自信を持ってカバーしました、聴いてみてください”という気持ちで挑みました。これを聴いたら“峯田神だから”とか“銀杏が好きだから”とか、そんな気持ちを忘れさせる、それぐらいカッコいい音楽ができたと思ってます。だから、自信はあります。

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

――昔の曲をカバーするにあたって、そのサウンドの要となるアレンジ、演奏、プロデュースでタッグを組んだ相手がリーガルリリーというところがセンスあるなと思ったんですけど。リーガルはチッチセレクトですか?

はい。私はリーガルが大好きで、ライブもよく観に行ってるんですけど。こんなにカッコいい女のコ観たいことないなと思っていて。

――BiSHだって負けてないですよ、そこは。

BiSHは当事者だから、それは分からないんですけど(笑)。私が観てきたバンドのなかで、女性で一番カッコいいのはリーガルなんです。どこに魅力を感じたのかなって考えたら、豹変するんですよ、ライブで。

――BiSHと同じじゃないですか!

そういうところのフィーリングが合うなと思って。ボーカルの(たかはし)ほのかちゃんとはプライベートでも遊ぶぐらい仲がよくて。普段はおっとりしてるんですよ、天然ボケなのかなっていうぐらいゆったりした子で。

――そこも、チッチと同じじゃないですか。

だから合うんですかね(笑)。ほのかちゃんも音楽がないと生きていけない子で。リーガルの楽曲、ほのかちゃんの才能も大好きだから、いつか一緒に音楽をやってみたいって前から思っていたんです。あと、リーガルは銀杏もゴイステも通ってなかったんですよ。そこも、私がリーガルを選んだポイントでした。通ってないからこそ、絶対リーガルにしかできないアレンジでやってくれると思って。そこは大きかったですね。

――だからこんな振り切ったアレンジになっているんですね。

めっちゃカッコいいですよね。音ができたとき、感動して鳥肌立ちました。プリプロから一緒にいさせてもらったんですけど、ほのかちゃんが“私たちもリーガルのやりたいことを詰め込むね”っていって、むちゃくちゃこだわってくれて。すっごいギターとかいっぱいやりたいことを詰め込んでて。一瞬、レディオヘッドみたいなところが出てくるんですよ。

――極端にノイジーなギターサウンドに包まれるところとか、洋楽っぽいですもんね。

そうなんですよ。彼女たちはすごく洋楽が好きなので。あの音のなかで歌ってると、宇宙にいるみたいな気持ちになるんです。

――そこはBiSHとはまた違うカッコよさですよね。

そうですね。そこは、作る人によって音楽って変わるんだなって実感したところです。松隈(ケンタ)さんが思うカッコいいと、ほのかちゃんが思うカッコいいは違う道筋なんだと思います。


――そんなリーガルも出演しているMVは、夜王子と月の姫の物語を描いたような内容でしたね。

はい。エリザベス宮地さんが監督なんですけど。宮地さんも銀杏BOYZが大好きなんですよ。だからすっごいいろいろ考えてきてくれて。ここでは、明日世界が終わる。その前日、一番大切な人と私が二人だけで過ごしている、というお話を映像にしてくれました。

――曲を聴いているとき以上に、映像を観ているとせつなさが増すんですよ。なんでだろう。

宮地さんが、出来上がった曲を聴いたときに“原曲よりもせつなさと儚さが増してて、そこが僕は好きです”といってくれたので、たぶんそれが出てるんだと思います。

――ファンの人にはどんな風に届いて欲しいなと思っていますか?

この曲で、BiSHでは見えなかった私の側面も見せられているかなと思うので、聴いたときに“チッチ、こんな歌い方するんだ”って感じて欲しい。そこは、私が一人の自分として歌った曲だから表現できたところだから。でも、いろんなことを考えずに、1回ストレートに聴いてみて欲しい。それで、この曲を好きになってもらえたら嬉しいです。

――ところで、アイナのソロは聴いてどう思いました?

元々、曲は知ってたんですけど。アイナ・ジ・エンドが女になったらこんな感じなんだな、というのが丸裸で伝わってきましたね。メンバーの裸って見たくないじゃないですか? 聴いた瞬間“うわっ、見ちゃったよ”ってアタフタする感じ(笑)。BiSHって恋愛禁止じゃないけど、全面に恋愛を出した歌は出してないじゃないですか? 6月にリリースした「Life is beautiful」はラブソングだったけど、それまではまったくなかったから、これを聴くとなおさら“うわっ”ってなる。でも、アイナ・ジ・エンドのソロだからこそ、これでよかったのかなって思います。アイナってめっちゃゴリゴリ系で強い人っていうイメージがあると思うんです、声もハスキーだから。でも、そんなことないと私は思ってて。今回の「きえないで」みたいな曲のほうが似合うし、好きなんだろうなって思いますね。

――ソロでは、チッチもアイナも同じようにスローテンポの曲を選び、自分らしさを解放して歌ったというところが面白いですよね。

面白いですよね。お互いどんなことをやるのかあんま知らなかったんですけど。選んだ曲は、どっちも聴き終わったあとにせつない気持ちになるような曲だったから、BiSHにはないようなせつないシングルになりましたね(笑)。

 

BiSHはここからがスタート。何十年後かもしれないけど、一人ひとりがパワーを持ったヒーローが集まったアベンジャーズみたいなグループになりたい。

――BiSHといえば、快進撃が止まらず、横浜アリーナでのワンマンライブも大成功させてて、BiSも超えちゃって。ソロをやるメンバーもいれば、モモコグミカンパニーのように本を書くメンバーも出てきて。ここからのBiSHの未来図、チッチはどう考えてますか?

“急に売れたね”とか“快進撃だね”とか、いますっごいいわれるんですよ。でも、私のなかでは積み重ねてきたからある“いま”で。BiSHはいま4年目ですけど、最初は80人くらいのお客さんから始まって、一歩ずつ一歩ずつ階段を登ってきてのいまなんです。その間、いっぱいツアーをして、いっぱいCDを出して、いろんな人に支えられながらがむしゃらにここまでやってきたので、急にではないんですよ。それで、いままでは大きいハコでやるときは、いつも背伸びしてしがみついてる感じだったんですけど、この前の横浜アリーナは、いままでみたいに特別感を持ってその日のためにライブをやるというよりも、いまのBiSHを見せる日にしようと思ってやったら、それができたんですね。あの日のライブは『BiSH“TO THE END”』っていうタイトルがついてたけど、私は、終わりじゃなくて始まりの日だと思ってて。横アリ以降、この先はBiSをやってきた渡辺さん(WACK社長、BiSHマネージャー)やスタッフさんも未知の世界で、もちろん私たちにとっても未知の世界。だから、BiSHはここからがスタートだと自分のなかでは思ってます。次の全国ホールツアー『BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR』でまた走り出して、初心を忘れずやっていきたいと思います。いまは一人ひとり、どんどん個々の力が強くなってきたと思うので、いずれは何年後、何十年後かもしれないけど、一人ひとりがパワーを持ったヒーローが集まったグループになりたい。あれ、なんでしたっけ? マーベルの。

――アベンジャーズ?

そう! アベンジャーズみたいなグループになりたい(笑顔)。映画を観たとき“BiSHみたい!”って思ったんですよ。

――そうなる前に、まずはホールツアーのファイナルとして12月22日、千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールというBiSH史上最大キャパとなる2万人規模のワンマンをクリアしなければならない訳ですが。自信はありますか?

一昨年の『COUNTDOWN JAPAN 16/17』でRADWIMPSがあそこでやっているのを観たんですよ。めちゃくちゃ人が多くてヤバいじゃないですか? だからこそ、一番後ろの人に向かって歌える人になって、あそこに立ちたいなと思います。

――ぜひともチッチには、清掃員(BiSHファンの呼称)さんたちの上を歩いて最後尾まで行ってもらいたいな!

え!? 1時間ぐらいかかったらどうしよう(笑)。考えてみます。

――では最後に、これを読んでいるみなさんに向けてメッセージをお願いします。

最近思うんですけど、いま日本はめっちゃいろんなことがあるじゃないですか? 私はすごく音楽に救われてきました。BiSHの曲も私の曲も、これを読んでくれてる人に寄り添ってくれる曲だと思ってるので。曲を聴くのでもいいし、ライブに来るのでもいいし、私たちを感じて、生きてくれたら嬉しいです。

取材・文=東條祥恵 撮影=大塚秀美

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

セントチヒロ・チッチ(BiSH) 撮影=大塚秀美

 

サイプレス上野とロベルト吉野、11月にニューアルバム『ドリーム銀座』をリリース

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サイプレス上野とロベルト吉野が、11月28日にニューアルバム『ドリーム銀座』をリリースすることが決定した。

これは、本日オンエアされた、サイプレス上野がレギュラーを務めるラジオ番組『Tresen』内「よっしゃっしゃにゅ〜す」にて、アルバムタイトルとともに発表されたもので、アルバムタイトル『ドリーム銀座』は、彼らの原点である「横浜ドリームランド」併設の商店街から命名されている。

さらに、このアルバムに収録されるDJ PMXプロデュースによる新曲「Yokohama La La La」も初解禁された。横浜を代表するプロデューサーであるDJ PMXとの初のタッグ作となったこの楽曲は、サイプレス上野が初めてオートチューンを用い、新たな一面が垣間見られるラップをキックしている。そして新アー写も同時に公開。アー写はROLLING CRADLEのセットアップを2人が色違いで着こなしたユニット感の出た一枚となっている。

fox capture plan 強烈なアンサンブルで魅せた『CAPTURISM TOUR -KICK OFF LIVE-』東京公演をレポート

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CAPTURISM TOUR -KICK OFF LIVE-
2018.9.8 渋谷CLUB QUATTRO

7枚目のオリジナルアルバム『CAPTURISM』をリリースしたfox capture plan。先日最終回を迎えたドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』と、10月から放送開始のアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の劇中音楽とほぼ同時期に制作にしたというエピソードを、当サイトにて行なったインタビューで話してくれていたが、超多忙ながらも、現在の充実ぶりが伝わる内容の濃い1枚となった。そんな最新作を掲げた本ツアーに先駆け、『KICK OFF LIVE』と題したワンマンライブが、京都磔磔、そして今回レポートに入っている渋谷CLUB QUATTROの2ヵ所で開催された。

ソールドアウトで超満員のフロアから大歓声と大きな拍手が沸き起こる中、岸本 亮、カワイヒデヒロ、井上 司の3人は持ち場につくと「Greatest Blue」でライブをスタートさせた。「現代版ジャズロック」と謳っている彼らの音楽性の中でも、この曲は「ジャズ」をキーワードに制作されたもの。クールかつ軽やかに絡み合う3人の音が次第に熱さを増していき、ラストでは壮絶なまでに圧倒的な熱量で叩きつけると、「We are Confidence Man」へ。さらに、音源よりもBPMをあげ、三位一体となって駆け抜けていった「Kick Up」と、オープニングブロックは最新アルバム『CAPTURISM』からの3連発となった。どの曲もかなりエモーショナルに高鳴らされていて、メモをとるために手元のノートに視線を落とすと、その一瞬のあいだに強烈なフレーズやフィルが聴こえて、急いでステージを観るという、まさに目が離せない瞬間のオンパレードだった。

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曲を終えると椅子から立ち上がり、フロアを煽る岸本。定位置に戻ると、「いいっすねー! 緊張感もありつつ、みんなで空気を作っていくこの感じ」と、楽しそうに話すと、空気が和らいだ。演奏中は圧巻のスキルでフロアを席巻していく3人だが、MCは「しゃべり出したら笑いが起きる(カワイ談)」というぐらい、かなりマイペースで緩めな空気。そんなところも彼らのライブの醍醐味のひとつといえるだろう。

この日のセットリストは、前述のインタビューでも話していた通り、最新作『CAPTURISM』の楽曲と、今までの代表曲の「ハーフハーフぐらい」で構成されていた。オーディエンスのクラップも巻き起こった「RISING」や、そこから間髪入れずに始まった「衝動の粒子」といった代表曲の連打に、大いに沸くフロア。また、タイトルのごとく、生命や魂が巡りゆく壮大な光景を思い浮かべる「Reincarnation」から一転、「閉ざされた青い空間」では、無機質な空間や、内省的で孤独な心象風景を、暗澹とした雰囲気のアンサンブルで描いていく。

fox capture plan

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さらに、エフェクティブなベースから幕を開けた「Liberation」や、「Butterfly Effect」「疾走する閃光」「繰り返される時空のワルツは千の夢を語り」とアッパーに突き進んでいったのだが、とにかくアグレッシブに音をフロアへぶつけていく3人。流麗なメロディーを奏でたかと思えば、超速で鍵盤を叩いたり、時折カオスパッド(エフェクター)を使って飛び道具的な音を出したりと、多様なスタイルで魅せる岸本のピアノも、跳ね感のある心地よいものから人力エレクトロばりに激走していくものまでを叩き分ける井上のドラムも、そんな暴れ回る2人をつなぎ合わせながら、呼吸を図って印象的なフレーズを盛り込んでくるカワイのベースも、その熱量たるやとにかく壮絶だった。後のMCで「「Butterfly Effect」辺りで、寿命を削りながらやっているんじゃないかなっていう気がした」と、岸本が笑いながら話していたが、まさにその印象。尋常じゃないほどのエネルギーがステージから放たれていて、ライブハウス然とした凄まじい熱狂と高揚感が場内に渦巻き続けていた。

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後半戦は「Overdrive」を皮切りに、最新アルバムの楽曲を披露。なかでも、心地よいメロディーを響かせた「Because of you」から、岸本のピアノソロを挟み、そこから「Capturism」へと繋げたところが秀逸だった。「ピアノソロ」と聞くと、優雅で美しいイメージを思い浮かべるかもしれない。もちろんそういった部分もあったのだが、前曲のフレーズを少しずつ壊しながら徐々に激情的になっていき、高速変拍子ナンバーへ突入、そのまま一気に駆け抜けていくという構成はとにかくドラマティックで、胸を熱くさせられた。興奮冷めやらぬまま本編ラストでは「Supersonic」、アンコールでは「エイジアンダンサー」を披露し、大熱狂のまま約2時間に及ぶステージの幕が下りた。

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本ツアーへ向けて好調な滑り出しを見せたfox capture plan。ここから各地イベントへ出演した後、10月5日、札幌cube gardenから全国8ヵ所をまわるワンマンツアーをスタートさせる。この日のセットリストは「ハーフハーフ」ということもあり、披露されなかった『CAPTURISM』収録曲もあった。はたしてその楽曲たちはどんな形で繰り広げられるのか。ツアーファイナルはEX THEATER ROPPONGI。是非とも彼らの強烈なアンサンブルを、現場で感じていただきたい。


文=山口哲生

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THE MUSMUS、ワンマン会場限定シングル「THE DEVIL」のティザー動画を公開

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THE MUSMUSが、10月5日(金) TSUTAYA O-WESTにて行う結成3周年ワンマン・ライブで販売する会場限定シングル「THE DEVIL」のティザー動画を公開した。

なお、この会場限定シングルは来場者特典として無料配布される。当日は、前身バンドであるUPLIFT SPICEのTシャツ販売や、オンラインストア・insomniacが物販ブースを出店するほか、コラボアイテム、ショップアイテムの販売も行われるという。

さらに、ライブではyookey(Gt.)作曲のLiSA「Empty Mermaid」のセルフカバーや、UPLIFT SPICE時代の曲なども披露される超ロングセットになるという。気になる人はチケット情報をチェックして欲しい。

 
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